築100年の古民家の全面改修の様子
こんにちは。皆様いかがお過ごしでしょうか。9月になり少し涼しい日も出てきましたね。 このたび築100年の古民家の全面改修が完成しましたので、ご紹介させていただきます。
●改修前外観
●改修後外観
内部の構造材は活かしながら劣化の激しかった 外壁や屋根をやり替えています。2階の角に新たにバルコニーを設置しました!
●工事途中の様子
既存の構造体や土壁はしっかり残しながら、 内装を一度全て解体しています。
ジャッキをかませて建物全体を持ち上げます。 その間に古くなった土台を全て新規の土台 (ヒノキ)に付け替えています。
さらにジャッキアップしている間に鉄筋を組み、コンクリート基礎を打ち所定の位置に、ゆっくり建物を下ろします。ここまでがひとつの大きな山場です。無事完了し監督も一安心。
床レベルを調整しながら新規の柱や筋交い、 床を新たに組んでいきます。
床、天井に断熱をしっかり施し、内部を仕上げていきます。 味のある既存の古い構造材を現し、一部天井を取り、吹き抜け空間にしています。既存に合わせて下地を組んでいくため新築とは違いさまざまな調整を行いながらの作業です。 大工さんの腕の見せ所です。
●完成写真
元の古材の色味を活かしながら再塗装を施し仕上げています。
2階から吹き抜け空間を見下ろした様子です。
古い建具も補修、再塗装をし、風合いを活かしながら蘇らせています。新品には出せない奥ゆかしさがあります。
造りつけのダイニングテーブルを造作しました。水廻りの間取りは使い勝手に合わせて組み替えています。
昔の加工の跡も良い味を出してくれています。
お施主様も見ちがえる程、綺麗に生まれ変わったご自宅をご覧になって、感動してくださいました。既存を活かしながらの作業には新築とはまた違った難しさがありますが、100年経った家に新たな魅力を付け加え、後世に残すことができ、新築とはまた違ったやりがいを感じます。 全面改修の決断をいただきましたお施主様、携わって頂いた各協力業者の皆様本当に有難うございました。
設計部 板頭優佑